【ご注意ください】SFTS(重症熱性血小板減少症候群)ってご存じですか?

今日は、最近またニュースなどでも話題になった感染症「SFTS(重症熱性血小板減少症候群)」についてご紹介します。
この病気は、人にも動物にも関わる重要な感染症ですので、ぜひ最後までお読みいただければと思います。

🐾 SFTSとは?
SFTSは、「マダニ」が媒介するウイルス感染症です。
SFTSウイルスに感染したマダニに咬まれることで、人や動物に感染します。
人が感染すると、

  • 高熱(38℃以上)
  • 下痢や嘔吐
  • 血小板減少(出血しやすくなる)
  • 意識障害
    などの重篤な症状を引き起こし、致死率も高いことで知られています。

🐶 🐱 ペットも注意が必要?
SFTSウイルスは、猫や犬にも感染する可能性があることが分かっています。
特に猫では、実際に重い症状を起こしてしまうケースが報告されています。
また、感染した動物から人への感染も確認されており、
ペットを介して飼い主様に感染するリスクもあるため注意が必要です。

✅ どうやって予防すればいいの?
SFTSのワクチンは、現時点で動物用にも人用にも存在していません。
そのため、マダニからの感染を防ぐことが最大の予防法になります。
当院では、以下のような対策をおすすめしています:

  • 月1回のマダニ予防薬(通年予防が理想です)
  • 山や草むらなど、マダニが多い場所への立ち入り時の注意(予防薬投与の確認、飼い主様は半ズボンやサンダルを避けるetc)
  • 外出後は、ペットの体にマダニがついていないかチェック
  • 万が一マダニを見つけた場合は、無理に取らず、動物病院へ

🏥 院長からひとこと
当院のある京都市山科区の地域でも、マダニは決して珍しい存在ではありません。
特に春から秋にかけては、草むらや公園などでもマダニの活動が活発になります。
「うちはお散歩も近所だけだから…」と思われるかもしれませんが、
マダニはほんのちょっとした草地にも潜んでいることがあります。
SFTSはまだ珍しい病気ではありますが、いざというときに慌てないためにも、
日頃から「ちょっと気にかけておく」ことが、飼い主さんとペットの安心につながると考えています。
予防薬のことなど、ご不安なことがあればいつでもご相談くださいね。

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