犬の歯が抜ける原因とは?考えられる病気や受診の必要性を解説

枝を咥えている茶色い犬

 

「気づいたら犬の歯が抜けていた」
「最近食欲が落ちた気がする」
そんなとき、年齢のせいだと思って放置していませんか?
実は、犬の歯が抜ける原因の多くは病気やケア不足にあります。
放置すると痛みや出血が悪化し、体調を崩す原因となることも。

今回は、犬の歯が抜ける原因や考えられる病気、受診すべきかについて解説します。
最後までお読みいただき、歯が抜けた時の適切な対処法を理解しましょう。

犬の歯が抜ける主な原因

犬の歯が抜ける主な原因は、

  • 歯周病の進行
  • 外傷や硬いおもちゃによる破折
  • 乳歯の脱落
  • 口腔内の腫瘍

などがあります。
それぞれを詳しく見ていきましょう。

歯周病の進行

犬の歯が抜ける最も多い原因は、歯周病の進行です。
歯周病は、歯石に含まれる細菌が歯肉に炎症を起こし、歯を支える歯槽骨を破壊する病気です。
初期では口臭や軽い出血しか見られませんが、進行すると歯がぐらつき抜け落ちてしまいます。
特に、日常的なデンタルケアが不足している犬やシニア犬に多く発生します。
歯周病は放置すると全身の臓器へ影響を及ぼすので、早期の対策が重要です。

外傷や硬いおもちゃによる破折

犬が硬いガムやおもちゃを噛むことで、歯が折れて抜けることがあります。
特に犬歯や、奥歯である第四前臼歯はリスクが高い部位です。
また、交通事故や落下などの外傷でも折れて抜けることがあります。
歯が一部折れたまま放置すると、歯髄炎や感染を起こすので注意が必要です。

乳歯の脱落

犬は生後6か月頃になると乳歯が抜け、永久歯に生え変わります。
その際に乳歯が抜けることは生理的な現象で、病気ではありません。
ただし、乳歯が折れて歯根が残存するケースもあり、その場合は残った歯根の抜歯が必要になる可能性があります。
万が一のために獣医師に相談することをおすすめします。

口腔内の腫瘍

特に高齢犬では、口腔内の腫瘍が原因となり歯が抜けることがあります。
例として、

  • 扁平上皮癌
  • メラノーマ
  • 繊維肉腫
  • 歯原性腫瘍

などが挙げられます。
犬の口腔内の腫瘍は悪性であることが多いので、様子を見ずに早めに受診しましょう。

犬の歯が抜けた際に見られる症状

犬の歯が抜けたとき、口の違和感や痛みから、次のような症状が現れます。

  • 食欲が落ちる
  • ドライフードを嫌がる
  • よだれが増える
  • 口臭が強くなる
  • 出血する
  • 口を触られるのを嫌がる
  • 顔が腫れる

これらの症状が見られなくても、歯が抜けたと気づいた場合は動物病院を受診することが大切です。

犬の歯が抜けた時に放置するリスク

 

口を大きく開けている白い犬

犬の歯が抜けた時に放置してしまった場合、以下のようなトラブルが生じます。

  • 痛みが悪化する
  • 食欲が低下する
  • 感染が全身に及ぶ
  • 他の歯に悪影響を及ぼす

歯が抜けたことを放置すると、歯の感染や炎症がさらに進行し、治療が複雑になる場合があります。
早期に治療ができると、全身麻酔や他の歯を抜歯するリスクを抑えることにつながります。

犬の歯が抜けたときの治療

犬の歯が抜けて受診した際、まずは視診と触診で歯が抜けた部分の状態を確認してもらいましょう。
痛みや腫れが強い場合などは、必要に応じて歯科用レントゲンで歯や顎の骨の状態を詳しく検査しましょう。
治療内容は歯の状態により異なりますが、主に以下の処置が行われます。

  • 歯石除去(麻酔下でのスケーリング)
  • 乳歯や残根の抜歯
  • 歯肉の縫合
  • 抗菌薬や鎮痛薬による内科治療

また、歯科用レントゲンは、一般の動物病院に設置されていないことが多いため、歯科専門の動物病院への相談をおすすめします。

犬の歯が抜ける原因を防ぐ方法

骨を噛む白いチワワ

犬の歯が抜けないようにするためには、

  • デンタルケア
  • 定期的な歯科検診
  • おやつの工夫

といった点に注意が必要です。
それぞれ詳しく解説します。

デンタルケア

犬の歯が抜ける原因の多くは歯周病です。
歯周病の対策は日頃のデンタルケアが重要です。
歯ブラシを中心に、デンタルシートやデンタルジェルなどで毎日ケアしましょう。

定期的な歯科検診

歯科検診は歯の病気の早期発見、早期治療につながります。
乳歯が正しく抜けているか、日頃のデンタルケアは適切にできているか、といったことも判断してもらいましょう。
目安として半年から1年に1回、理想は3ヶ月から半年に1回の頻度で歯科検診を受けることがおすすめです。

おやつの工夫

蹄などの硬すぎるおやつは、犬が喜ぶのでつい与えがちです。
しかし、歯が破折する原因となりますので避けましょう。
歯磨きガム程度の硬さが適しています。

まとめ

犬の歯が抜ける原因は多岐にわたります。
抜けてしまったら早急に動物病院を受診し、その原因を見つける必要があります。
放置すると痛みや出血だけでなく、全身の健康にも悪影響を及ぼします。

当院では歯科診療に力を入れています。
歯が抜けたかもしれないと思ったときはいつでもご相談ください。

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