犬の歯周病、抜歯後の食事はどうしたらいい?|抜歯後の食事の注意点を解説

犬は歯周病になりやすい動物です。
歯周病の犬では、治療のために抜歯の処置が必要になることがよくあります。
特に重度の歯周病では、すべての歯を抜歯しなければならない場合もあります。

抜歯をした後の食事について、
「抜歯をした後は食事を食べられる?」
「痛みや食べづらさはないのかな」
「食事はドライフードとウェットフードどちらが良い?」
このように疑問に思われる飼い主様もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回は、歯周病で抜歯をした後の食事について、食事の種類や与え方などの注意点を解説します。
ぜひ参考にしていただき、抜歯後の愛犬のケアにお役立てください。

舌をぺろっと出しているミニチュアダックスフンド

犬にとっての歯の役割とは?

犬の歯は、本数や役割など、人の歯と異なる点があるのをご存知でしょうか。
犬の歯は全部で42本あり、歯の種類と数は次のようになっています。

  • 切歯(前歯):12本
  • 犬歯(糸切り歯):4本
  • 臼歯(奥歯):26本

人の歯は全部で28本なので、犬の方が多いですね。
人は、食べるときには前歯で噛みちぎり、奥歯で咀嚼(そしゃく)をしてから飲み込みますよね。
咀嚼とは、食べ物を「すり潰す」ことです。
それに対して、犬は食べるときに、「すり潰す」動きをあまりしません。
人も犬も雑食動物であるにも関わらず食べ方が異なるのは、生き物のルーツの違いが関係しています。
犬は現在、雑食動物と言われていますが、祖先であるオオカミは肉食動物です。
そのため、歯の役割は肉を食べるときのように「噛み切る」ことが中心になっています。

犬は歯がなくても食事を食べられる?

抜歯をした後、歯がなくても食事を食べられるのでしょうか。
歯周病が酷いと歯が1本もなくなってしまうこともあり、心配ですよね。
思いのほか、犬は歯がなくても問題なく食事を食べることができます。
前述のように、犬の歯の主な役割は「噛み切る」ことです。
咀嚼をあまりしないので、もともと飲み込むように食べている犬も少なくありません。
抜歯をして歯が減ったりなくなったりしてしまった場合でも、飲み込みやすい食事にしてあげることで問題なく食べられるようになります。
犬も徐々に新しい食べ方に慣れていきますので、様子をみながら犬が食べやすいように工夫してあげましょう。

抜歯当日〜数日以内の食事について

おやつを食べるマルチーズ

人は抜歯した後、しばらく痛みや慣れない感覚で食事が食べにくくなりますよね。
犬も同じように、抜歯直後から数日は痛みや食べにくさなどのせいで食欲が落ちてしまうことがあります。
抜歯後〜数日以内の食事は、噛む必要のない柔らかいものにしてあげるのがおすすめです。
缶詰やパウチなどのウェットフード、ふやかしたドライフードなどですね。
少量ずつ与えて、食欲や食べ方を見てみましょう。
食べが悪いようであれば、電子レンジやお湯で温めて香りをたたせてあげると、食欲を刺激してより食べやすくなります。
自分で食べるのが難しい場合には、液体の食事を口に注入して与えることもできます。
どうしても食事を食べない、元気がないなど、犬の様子で気になることがあれば遠慮なく獣医師に相談してください。

抜歯数日後以降の食事について

抜歯の痛みが落ち着いて以降は、犬も歯がない状態での食事に慣れていきます。
元々飲み込むように食べている犬も多いので、いつもの食事でも問題なく食べられる場合も多いです。
犬の食べ方を観察して、食事の変更や工夫が必要かどうか考えましょう。
もともとドライフードを食べている犬が多いかと思いますが、スムーズに食べられるようであれば今までと同じドライフードで問題ありません。
ドライフードを飲み込みにくそうなときは、

  • 粒が大きい場合は小粒のフードに変更する
  • 水でふやかす
  • ウェットフードと混ぜる

などの工夫をしてあげると食べやすくなります。
抜歯直後と同様に、ウェットフードも柔らかく食べやすいのでおすすめです。
トッピングやおやつを与えるときにも、硬いものは避けましょう。
柔らかく煮た野菜、ほぐしたささみなどが食べやすいですね。

まとめ

犬は元々食べるときに歯をあまり使わない動物です。
そのため、歯が減ってしまってもそれほど不自由なく食事を食べることができます。
犬の様子を見て、食事が食べづらそうであれば、食事の種類や形状などを工夫してみましょう。

抜歯後の犬の食事でお困りの方はぜひ当院にてご相談ください。

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