犬の歯根膿瘍って何?|犬の歯のトラブル、歯根膿瘍について解説
「犬の歯根膿瘍ってどんな症状が出るの?」
「歯槽膿漏とはどう違うの?」
「症状が出る前にできる歯のケアや予防方法が知りたい」
犬の飼い主様でこんな疑問を抱えている方はいないでしょうか?
歯のトラブルは見えにくく、気づいたときには進行していることも少なくありません。
歯根膿瘍は歯の根元やあごの骨の一部が溶けてしまい、痛みが生じることもある病気です
この記事では、犬の歯根膿瘍について
- どんな病気なのか
- どんな症状が出るのか
- 診断方法
- 治療方法
- 予防方法
を解説します。
ぜひ最後までお読みいただき、早期発見や日常ケアにお役立てください。
犬の歯根膿瘍とは

歯根膿瘍とは、歯の根元に細菌感染が起こり、膿がたまる病気です。
では、なぜ歯の根元に細菌感染が起こってしまうのでしょうか。
原因として多いのは、歯周病や歯の破折です。
歯周病が進行すると、歯ぐきの奥に細菌が入り込み細菌感染が起こります。
歯が折れた場合も注意が必要です。
折れた歯を放置した場合も、歯の内部に細菌が入り込んで細菌感染が起こります。
歯槽膿漏との違いは?
「人間の病気でよく聞く歯槽膿漏と同じ病気のこと?どう違うの?」
そう思われる飼い主様も多いです。
しかし、歯槽膿漏は、歯周病が進行して歯ぐきから膿が出る状態を指します。
一方、歯根膿瘍は歯の根元に膿がたまる病気です。
歯槽膿漏が進行すると、細菌が歯の根元まで入り込み、膿がたまる歯根膿瘍へと進行することもあります。
つまり、歯槽膿漏は歯根膿瘍の原因のひとつといえるでしょう。
犬の歯根膿瘍の症状
歯根膿瘍の初期症状は、行動の変化として現れることが多いです。
初期に見られる症状は
- 口を閉じたり食事の時に食べづらそうになる
- 硬い食べ物を嫌がる
- 口臭が強くなる
- よだれが増える
- 口元を触られるのを嫌がる
- 顔を気にしてこする
などの症状があります。
進行した場合は
- 目の下や頬が腫れる
- 目の下の皮膚から膿が出る
- 鼻水やくしゃみが出る
などの症状がでることもあります。
歯根膿瘍は、上あごの奥歯で起こることが多いです。
上あごの歯は目の下あたりに位置しているため、目の下が腫れたり、目の下の皮膚から膿が出ることがあります。
目の下の皮膚トラブルは皮膚病と間違われやすいため注意が必要です。
犬の歯根膿瘍の診断方法は?
歯根膿瘍は、レントゲン検査によって診断が行われます。
歯根膿瘍は歯の根元やその周囲で進行する病気です。
そのため、歯根膿瘍を肉眼のみで判断することは難しく、見逃されてしまうこともあります。
レントゲン検査では、歯の根元の周囲が黒っぽく抜けて見えるなどが特徴です。
原因となる歯を見つけ、進行の程度を評価します。
特に歯科用レントゲンを用いることで、より正確に評価することができます。
歯科用レントゲンは歯に小さなフィルムを当てて撮影し、歯の根元や内部の状態まで詳しく確認する検査です。
歯科用レントゲンは、動物を安全に保つために多くの場合麻酔下で実施されます。
犬の歯根膿瘍はどのように治療する?
歯根膿瘍の治療は、主に外科手術です。
全身麻酔をかけて、抜歯を行い感染源を取り除くことが基本となります。
歯科処置の前後には、抗生剤や痛み止めも使用されます。
一方で、できるだけ歯を残したいと考える場合には、根管治療という方法もあります。
根管治療は抜歯せずに、歯の内部をきれいにして感染を取り除く処置です。
どの治療が適しているかは、歯周病や歯の状態、進行具合によって異なります。
見た目だけでは判断できないことも多いため、気になる症状がある場合は早めに動物病院での診断を受けることが大切です。
犬の歯根膿瘍の予防方法

歯根膿瘍を予防するためには、日頃のケアが大切です。
特に重要なのが歯みがきです。
歯の表面に付着した歯垢は放置すると歯石となり、歯周病の原因になります。
毎日の歯みがきを習慣にすることで、歯周病の進行を防ぐことができます。
ただし、歯みがきだけで完全に防ぐことは難しい場合もあります。
そのため、動物病院での定期的なチェックも欠かせません。
歯石の除去やお口の状態の確認を行うことで、トラブルを早い段階で見つけることができます。
歯周病の進行を防ぐことが、そのまま歯根膿瘍の予防につながります。
日頃のケアと定期検診の両方が大切ですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
歯根膿瘍は、発見された時にはすでに進行していることが多い病気です。
定期的に歯をチェックすることで歯科疾患を早期に発見し、痛みが強くなる前に治療することができます。
当院では歯科診療に力を入れています。
愛犬のお口のトラブルは、早期に対応することで負担を減らすことができます。
少しでも気になることがありましたら、いつでもご相談ください。


