猫の歯肉から出血していたら|原因や治療法を解説

「口の中をふと見たとき、歯肉が赤い?出血してる?」
「おもちゃで遊んでいたら、血がついていた」
このような場面に遭遇したらびっくりして、不安になりますよね。
猫の歯肉からの出血にはいくつか原因があり、中には日頃からのケアで予防できる病気もあります。
本記事では、猫の歯肉から出血してた時の原因や対処法について解説していきます。
ぜひ猫を飼っている方は最後まで読んでいただき、日々の口のケアにも役立てていただけると幸いです。
出血する原因
歯肉から出血する原因としては、口の中の病気、物理的な刺激があります。
口の中の病気
猫の歯肉から出血していた時に考えられる口の中の病気として
- 歯肉口内炎
- 歯肉炎
- 歯周炎
- 腫瘍
があげられます。
歯肉口内炎
いわゆる「猫の歯肉口内炎」は歯肉や口腔粘膜に激しい炎症を伴い、出血もみられる病気です。
ウイルスや細菌、過剰な免疫反応が原因でおこると考えられています。
歯肉炎・歯周炎
歯肉炎や歯周炎は若い子から高齢の猫に幅広くみられ、歯石を伴っていることも多いです。
歯垢(プラーク)中の細菌が原因でおこります。
歯を支えている周囲の組織に炎症がおこることで歯肉の出血がみられます。
腫瘍
猫の口腔内の腫瘍で最も多いのが扁平上皮癌です。
症状の1つとして歯肉からの出血があります。
腫瘍が発生する原因はいまだ解明されていませんが、たばこの受動喫煙や、ノミ取り首輪などが発症要因にかかわっていると考えられています。
中でも扁平上皮癌は悪性腫瘍のため進行も早く、予後が悪いのが特徴です。
しかし早期発見で予後の改善に期待ができます。
歯肉からの出血以外でも、少しでも口のなかや周囲に異変に気づいたら早めに受診するようにしましょう。
物理的な刺激
歯肉から出血する原因として外傷や歯の生え変わりなどもあげられます。
外傷
外傷は、特に外飼いの猫で野良猫と喧嘩したり、硬い物を食べてしまった際におこります。
歯の生え変わり
猫の乳歯は生後6ヵ月前後で抜けていきます。
その際に歯肉が赤くなったり、場合によっては出血することもあります。
この時期の歯の生え変わりは生理現象なのであまり心配する必要はありません。
出血も少し滲む程度で、自然に止まることが多いですが、大量の出血がある場合は受診した方が良いでしょう。

歯肉からの出血の他にどんな症状が出るか
歯肉からの出血していたとき、他にも症状が出ていることもあります。
例えば以下のような症状がでます。
- 食欲低下
- 口の痛み
- よだれが多くなる
- 口臭
- 毛づくろい出来なくなる
口の痛みは猫だと隠してしまい、はっきりと症状が出ないことも多いです。
「口を触られるのを嫌がる」「食べる速度がゆっくりになった」というのも口が痛いサインかもしれません。
口が痛いと、食欲がなくなったり、元気がなくなってきたりと全身症状がみられることもあるでしょう。
口の中の菌が、歯根や近くのリンパ節などにも入り込み、顔が腫れることもあります。
日頃から食事中を観察し、「なんだかいつもと違うかも」といった少しの変化を見逃さないのが重要です。
歯肉からの出血したときの治療や対処法は
歯肉から出血したときの治療や対処法はその原因によって異なります。
歯肉炎・歯周炎は歯垢(口腔内細菌)を減らすのが基本となっていきます。
歯垢を減らす治療には
- 抜歯
- スケーリング
- 抗菌薬
- 口腔内善玉製剤
などがあります。
歯肉口内炎だとこれに加え内服などで過剰な免疫反応を抑えることが大事です。
扁平上皮癌などの腫瘍の場合は外科手術や放射線治療が一般的です。
また飼い主様がタバコを控えることも癌の発症リスクを抑えることにもつながるかもしれません
歯肉から出血する病気に対処するには、これらの治療に加え、ホームケアが対処法としてあげられます。
ホームケアには
- オーラルケアを考えたフード
- 歯磨き
- デンタルジェル
などがあります。
ホームケアは治療というより、常日頃から予防的に行うのがおすすめです。
特に猫は大人になってからの歯磨きは、嫌がる子が多いです。
子猫のときから口周りを触られるのに慣れさせておくのがとても大切でしょう。
歯磨きが難しい猫でも、最初はデンタルジェルをなめさせるのから始めてみるのもおすすめです。
すでに歯肉炎や口内炎が悪化している場合、痛みが強く、猫が受け入れられない場合もあります。
その際は炎症が治まってから行う方が良いので、まずは早めに獣医師の診察を受けるようにしましょう。

まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は猫の歯肉から出血してしまった場合の原因や対処法について解説しました。
愛猫の歯肉から出血していたら、外傷だけでなく、病気が隠れている可能性もあります。
軽度であれば、外科的な治療をせずに、内科的な治療とホームケアで十分な改善がみられます。
そのためにも日頃からのオーラルケアと定期的なお口のチェックはとても大事です。
ですが、お家だとなかなか口の中まで観察するのは、性格的に難しい猫ちゃんも多いかと思います。
症状はなくとも、健康診断として定期的にお口の中まで獣医師に診てもらうのもおすすめです。
当院では、猫の歯科にも力を入れています。
歯肉からの出血以外にも何か少しでも異変に気が付きましたら、ぜひ当院までご相談ください。


